IMAGINE /イマ/ジン/ Vol.02 いまじん創業者 相川 弘隆

ホンネで語るテレビ業界の未来

イマジネーションが膨らむ、
テレビ業界の仕事

ズバリ、テレビ業界で働く魅力を教えてください。

テレビ番組を作ることの喜びや、完成した時の喜びは何にも変えられないものだと思います。言葉にすると簡単に聞こえてしまうけれど、実際に自分が手掛けたものがテレビ画面の中で展開されて、最後のスタッフクレジットに自分の名前が出てきたら、やっぱりすごく嬉しいものです。

どんな仕事もそうだと思いますが、最初は分からないことも多いし、大変なことも多いでしょう。いまじんには若手に手を差し伸べる先輩スタッフがたくさんいます。経験がないことは心配せずに、安心して飛び込んできて欲しいです。

メディアに関わる学部や学科で学んでいないと、難しいのでしょうか?

いまじんの採用では、学部、学科は全く関係ありません。もっと言うと、学校名も関係ない。いまじんでは、採用試験の最終面接までは学校名を伏せて選考を行なっているほどです。

必ずしも偏差値の高い大学を卒業しているから、テレビが好きというわけではありませんし、いい番組が作れると言うわけではありませんからね。本当にテレビが好きで、作るのに適した人なのかどうか、僕らが一緒に仕事をする仲間になってもらいたいかを基準に採用試験を行なっています。

女性の働きやすさはどうですか? 男性社会で女性の活躍は難しい、というようなことはないのでしょうか?

女性だから、と気にすることは全くありません。いまじんの社員の男女比は6:4くらいです。彼女たちは産休育休をしっかりと取っていて、復帰して時短で働いているスタッフもたくさんいます。限られた時間の中でも、いいものを作ってくれる優秀なスタッフばかりで、本当に頼もしいばかりです。

いまじんで働くみなさんを見ていると、本当にテレビを愛しているのだなと感じます。好きなことを仕事にするとは、どういうことだと感じますか?

最近同窓会に行くと「相川は好きなことをして給料をもらえていいよね」ってよく言われるんです。同世代の友人たちは定年退職をしている人も多い中で、僕は今でも仕事に熱中できていて、こんなに幸せなことはないですよね。好きなことに熱意を持つことはやっぱり大事なことだと感じます。

株式会社いまじんが社員に求める人物像とはどのようなものですか。

いまじんという社名は、ジョン・レノンの“Imagine”とイマジネーションを掛け合わせた造語が由来です。僕らの仕事は自主性や個性が重要視されるもの。番組を作るためには、常に多くの考えを巡らせ、自分が作りたい理想を追いかけることが必要です。自分の考えを明確に持ち、テレビ業界でこんな足跡や爪痕を残したい、という気概のある方を求めています。今後10年、15年、もっと先の未来を見据えて、テレビという素晴らしい文化を継承していくために、未来ある若い方々にイマジネーションを膨らませて欲しいと願っています。

PROFILE

相川 弘隆
1953年8月23日生まれ。1988年に故・柏井信二とともに「(株)いまじん」を設立。『スーパーテレビ情報最前線』『THE・サンデー』(日本テレビ)など数々の番組を手掛け、2002年には『行列のできる法律相談所』(日本テレビ)を立ち上げる。2009年4月に代表取締役社長に就任。(2021年11月12日退任)
現在(株)いまじんホールディングス代表取締役社長を務める。