Works

大分県にある自立援助ホーム「ふきのとう」。
ここは、育児放棄や親からの虐待などで家族という拠り所を失った、子供たちが20歳の成人を迎えるまで、共同生活をしながら自立への準備をしていく場所です。
そんな子供たちの面倒を見ているのが、澤田正一（50）さんと、妻の加代（49）さんの２人。
児童養護施設では、中学を出て、高校に進学しない場合は施設を出ないといけません。
行き場を失った子供たちの中には、暴力団関係に手を染めたり、少女買春に関わったりするケースも少なくないといいます。
「子供達の力になりたい」。その思いで8年前に澤田さん夫婦は施設を立ち上げました。
ところが、心に傷を抱えた子供達との日々はまさに悪戦苦闘の連続。
借金を残したままホームを飛び出したり、お金を友人に巻き上げられた挙句、怪我まで負わされて帰って来る子供たちがいたりと一筋縄ではいかない問題ばかりです。
たとえどんなに裏切られても、いつか来るそれぞれの”春”を信じて子供たちを支援する澤田さん夫婦を１年半に渡って取材しました。